「スマートフォンで家計や資産などのお金の管理ができることを、まずは知ってほしい」

そう語ってくださったのは、株式会社マネーフォワード 辻社長です。2012年5月に設立されたマネーフォワードは、まさにFinTechの先駆け企業と言っていいでしょう。個人の資産管理アプリケーションから始まり、現在ではFinTechの研究所まで設立している、日本最大手のFinTech企業です。

すでに多数のメディアにも登場している辻社長ではありますが、X89編集部のインタビューに気さくにご回答いただけました。個人資産管理アプリケーション「マネーフォワード」と企業向け会計ソフト「MFクラウド会計」についてお聞きしましたので、2回に分けてご紹介します。

日本No.1スタートアップを目指す

Q(聞き手):まず個人資産管理のためのアプリケーション「マネーフォワード」について教えて下さい。「マネーフォワード」というサービスを提供する上で注目しているキーワードはありますか?

A(辻社長):個人のお金の悩みを解決するサービスを提供したいと思っています。まずはスマートフォンを対象にしたお金に関するアプリケーションで日本No.1スタートアップになることを目指しています。今でいうとFinTech No.1となります。

家計簿_月別の支出が項目ごとに一目で分かる
図1:スマートフォンからでも月別の支出が項目ごとに一目で分かる(家計簿)

データ自動取得と独自の人工知能アルゴリズム

Q:一押しポイントはどこになりますか?

A:個人の収入/資産といったデータを自動取得する機能によって、お金の過去と現在の流れが見えるようになっている点です。無駄使いしていたことや支出の変動なども一目でわかると思います。さらに、人工知能を使って未来が予測できる機能もすでに提供しています。

Q:人工知能を用いた機能もお持ちということですが、御社独自のものですか?
A:はい、当社独自のアルゴリズムの人工知能を開発しました。現在、すでに200万人以上の方にお使いいただいていているので、日本最大級のサービスになっていると考えております。お金に関しては「マネーフォワードをみたら安心」と言えるようにしたいですね。

大きな視点で便利さをアピールしたい

Q:想定しているライバル企業はありますか?

A:今の日本の状況は、ライバル企業が登場する前の段階だと思っています。また多くの方々がお金の管理をスマートフォンなどを使って簡単にできることをご存知ないのです。「ライバル企業」というような小さな考えではなく、もっと大きな視点で、お金とスマートフォンについて認知してもらえるように努力しています。例えば、先日からチュートリアル徳井さんに登場してもらってTVコマーシャルも開始したのですが、本当にスマートフォンで、家計や資産管理が簡単にできる、ということをお伝えしています。

マネーフォワードイメージ画像
図2:PCからでもスマートフォンからでもタブレットからでも使える

技術は最適な組み合わせ

Q:どのよう技術でサービスを運営しているのでしょうか?

A:個人向けのマネーフォワードのWebに関してはRuby on Railsを使っています。スマートフォンはiPhone向けがObjective-Cを使っていますが、現在Swiftを導入しはじめています。Androidに関してはJavaになりますね。もっともインフラに近いアカウントアグリゲーション部分ではJavaを使っています。サーバーについては、AWSなどのクラウド環境を総合的検討して最適な組み合わせで使うようにしています。当社では、セキュリティにも強く意識しているので非公開の情報も多々ございますが、公開できる技術情報についてはエンジニアブログで積極的に情報発信をしていますので、ぜひご覧になってください。

ユーザーメリットを最大に

Q:今後力を入れていきたい分野や機能があれば教えて下さい。

A:個人向けのマネーフォワードに関しては1,800以上の金融関連サービスと連携することにより過去と現在のお金については、概ね良い把握ができるようになっていると思っています。今後は「未来」について力を入れていきたいと考えており、例えば家を購入することや、401kや証券などのお金に関するあらゆる将来を見通せる機能を強化していく予定です。当社では、この機能を未来シミュレーターと呼んでいます。

今後もユーザーメリットを追求していきながら、マネーフォワード一箇所で個人が抱える様々な課題を解決していきたいと考えています。

独自アルゴリズムの人工知能を用いたサービスを開発/提供されているのは、大きな驚きでした。次回は、企業向け会計ソフト「MFクラウド会計」について辻社長にお伺いします。