今回は日本で初めてゲノムの遺伝子解析サービスを開始したジーンクエストの代表取締役 高橋 祥子氏にジーンクエストのサービスについてお話を伺いました。

従来の遺伝子検査との違いは圧倒的なデータ量

Q:ジーンクエストの遺伝子解析サービスのキーワードは何でしょうか?
A:キーワードは「パーソナルゲノム」です。遺伝子検査のサービスは、国内でも10年程前から提供されていました。従来の遺伝子検査は遺伝子の一部をデータ化して検査していましたが、ジーンクエストの遺伝子検査は網羅的に遺伝子全体(ゲノム)をデータ化して解析を行っています。つまり、ジーンクエストの遺伝子検査は従来の遺伝子検査と遺伝子のデータ量が圧倒的に異なります。

従来は特定の病気になどをピンポイントで調べることしかできませんでしたが、遺伝子全体(ゲノム)のデータを検査・解析することによって、様々な病気について一気に調査できるだけでなく、未知の遺伝子の機能の研究ができるようになりました。遺伝子全体(ゲノム)のデータは膨大でビッグデータと言われる領域になります。

GeneQuest_2型糖尿病
図1:2型糖尿病の遺伝子解析例

最新の遺伝子と病気に関する情報を常にアップデート

Q:ジーンクエストの特徴は何でしょうか?
A:最大の特徴は、遺伝子に関する新しい情報を常にアップデートして、ユーザの皆様にお伝えしていることです。すべての遺伝子の解析は可能になりましたが、未だにどの遺伝子がどの病気と関連しているかについては、関連付けされていない病気が非常に多く、日々遺伝子と病気に関する情報が発表されています。ジーンクエストでは、それらの最新情報を収集してデータを更新しており、新しく関係性がわかった病気についての情報をユーザに公開しています。

遺伝子関連サービスの提供企業の増加が重要

Q:競合となるサービスはありますか?
A:ジーンクエストは日本ではじめて個人向けに大規模な遺伝子解析サービスの提供を開始した企業です。近年では似たようなサービスも出てきておりますが、そもそも日本では遺伝子解析をするユーザが少なく、市場としてはまだまだ小さいのが現状です。ですので競合というよりアメリカのように遺伝子に関するサービスを提供する企業が増えることで、市場が広がっていくことが大切だと考えています。アメリカの企業の中には、すでに100万人以上の遺伝子データを持っている企業もでてきています。

Q:使っているテクノロジーについて教えてください。
A:伝子配列の検出には、DNAチップを使っています。遺伝子の解析は、ライブラリや実績の面からRやPerlで行っています。

GeneQuest_解析キット
図2:解析キット

病気予防に加えダイエットや運動のための遺伝子解析

Q:気になっているスタートアップはありますか?
A:同じゲノムの領域で注目しているのは、株式会社メタジェンという会社です。慶應義塾大学や東京工業大学が開発したメタボローム解析やメタゲノム解析を用いて、腸内環境を評価するサービスを提供しています。

Q:今後、力を入れていきたいサービスや機能について教えてください。
A:遺伝子と病気の関係についてはまだこれからの分野ですので、遺伝子全体(ゲノム)の解析についての研究を推進していき、より信頼性の高い、解析精度の高い遺伝子解析サービスの提供をしていきたいと考えています。これらの研究成果については、学術学会や科学論文を発表していく予定です。

また、遺伝子解析というと病気のリスクを事前に知ることがメインと考えられていますが、最近ではダイエットや運動のために遺伝子解析を受ける方もいらっしゃいます。遺伝子解析をすることで、自身の体質について知ることができ、効率の良いダイエットや運動に役立てるというものです。

少しでも興味を持っていただいた方に遺伝子解析を受けてもらいやすいように2015年12月25日までは遺伝子解析の費用が安くなるキャンペーンをしていますので、ぜひ一度ご覧ください。

遺伝子解析というと病気というネガティブなイメージが強かったですが、ダイエットや運動といったことにも役立てられることを知り、遺伝子解析のイメージが大きく変わりました。アメリカでは遺伝子解析に関する市場が大きくなりつつあり、この波は数年後日本にも押し寄せ、一気に広がりそうな気がします。